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飼育環境


専用温室

早期のペアリングや冬季の幼虫飼育に温室は欠かせません。みなさん、通常、観葉植物用の温室を流用しています。私もPica社の温室FHB-1508Sを使用しています。

Pica社 FHB-1508S
パネルヒーター
サーモスタット

ポイント

注意点

温室の使用に当たって幾つか注意点があります。通常、プレートヒーターを使用しますが、このヒーターの側は結構高温になります。温室の最下部に設置してあるのですが、このそばに生体を入れた容器を置くと直ぐにマットが乾燥してしまったり、場合によっては高温のため、死んでしまうこともあります。温室内は乾燥しますので、プレートヒータの真上は、水を入れたプレートなどを置いておくと良いでしょう。

温度管理

温度の管理は、サーモスタットで温度を設定できますが、温室内では場所によって温度は異なりますので上下段(できれば中段)に温度計を設置して常に監視できるようにしましょう。

温室での事故

温室でのヒーターはいわば生命線です。人為的なトラブル(何末の大掃除でコンセントを抜いてしまう!)や稀ですがサーモスタットの故障で通電しなくなったり、逆に加温し続けて高温が続いたりするケースがあります。実は、私もプレートヒーターの故障で加温できなくなったことがありましたが、直ぐに発見できたため、大事に至らず済みました。要は、朝晩まめに監視することです。

ペアリング

ペアリングには、25℃程度の温度が最適だと思います。私の場合は、20~23℃位で覚醒させ、ぺリング環境下では、25℃になるようにセットしています。

産卵時

産卵時には、ペアリング同様25℃程度に保ちます。急激な温度変化は厳禁ですので定期的なチェックが必要です。

専用ルーム


冬季は、専用温室があれば凌げますが、夏季の高温対策は悩みの種です。様々な対策は夏場のしのぎ方でも書きましたが、できれば温度管理ができる専用のスペースが欲しいところです。私の場合は、今年からトイレを改造した専用ルームを用意しました。温室での専用エアコンの利用も考えましたが、コスト面(専用エアコンは意外と高いですね)や収容スペースの関係で決断しました。

エアコン

東芝製の最も小容量のものを近くの家電量販店で購入しました。

メタルラック

トイレにちょうど良いサイズとしてW120×D46×H178.5cmのものがありましたので、これに棚板を7枚(1枚当たり、800ccの菌糸ビンが40本)付けました。この部屋で床も含めると常時240~300頭近い幼虫の飼育が可能となりました。

温度計

棚の上段、中段、下段にデジタル式の最高最低温度計をセットしています。

空気清浄機

専用ルーム内の空気の清浄・循環に効果があります(居間で使っていたものを移設)。

断熱対策

トイレを改造していますので小窓やドアの下部の部分にスタイロフォームをカットしてはめ込んでいます。

利用状況

メタルタックの上段と下段ではやはり、温度差が発生します(約1〜2℃)。飼育する種別に応じて棚割り管理をしています。

2004年度飼育状況

成虫管理


意外な発見が成虫でもあまり暑いところはダメだということです。考えてみれば当たり前なのですが、林の中は結構涼しいものです。それに比べて今の人間の住居は気密性が高く、ちょっと外出しただけで直ぐに40℃を超えてしまいます。これでは虫もいちころです。

通常の部屋の管理でも温度計は必須です。日頃から温度チェックする週間をつけておけば未然に事故を防止できます。写真は、100円ショップの温度計(成虫管理が目的ならこれで十分)。

越冬管理


これには、考え方が2つあります。しっかりと寒さ(=冬)を経験させて熟成させるというものとヒトの生活環境と同じ環境下で管理するというものです。あまりに暖かい環境ではしっかりと越冬(眠り)できず、寿命が短いとも聞きます。また、無用の餌切れによる餓死を避けるためにもしっかりと寒さを体験させる方がよいように思います。

毎年、越冬管理のさせ方は悩ましいところですが、今年(2005年)からは針葉樹のパインマットに適量の水(この分量が難しい)を含ませた容器(♂は1400cc、♀は800cc)に餌皿(新製品の今年からゼリーホルダーを使用)と未開封のゼリーを入れて常温管理をしています。2005年12月中旬時点で大体10℃前後といったところです。

1つで「エサ皿」「転倒防止」「すみか」と3役をこなすゼリーホルダー。春の到来までゼリーのフタは切りません。寝ぼけて出てくる3月ごろにカットします。

ゼリーホルダー

成虫はこの中でじっと春の到来を待ちます。フワフワのお布団が気持ちよさそう。

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子供の頃の憧れであったヒラタクワガタと、幻の存在であったオオクワガタのブリードの魅力を追求していくウェブサイトです。