世界のクワガタムシ大図鑑
我が家には、現時点で三世代に渡るオオクワガタを飼育しています。
私の拘りは、成虫を最後まで責任を持って飼育すること。そんな訳で、飼育スペースも餌代もばかになりませんが(笑)
この本は日本で一番、いや世界で一番高いクワ本だと思います。むし社の「世界のクワガタムシ大図鑑」藤田 宏(著)水沼哲郎・永井信二・鈴村勝彦(監修)全2巻/A4判、上製本、箱入、第1巻 解説編(約480頁)、第2巻 図版編(248カラープレート)定価48,300円(税込み)です。
この本の凄さは、あのバカの壁で有名な解剖学者の養老孟司さんのコメント「日本の図鑑が、世界の水準を抜き、もはや独走態勢になってしまった」と評していることからも判る(大人にも楽しい 図鑑が元気:2011年2月15日 読売新聞)。
105属1,414種のクワガタムシをカラー写真で図示しており、カラープレートの図版編は、中~大型種はすべて原寸(実物大)で図示。一方小型種は超拡大で図示されているため、大型種の迫力がそのまま伝わり、小型種の特徴もよくわかる内容となっています。
カラープレートの図版編は、標本写真のすぐそばに和名、学名、産地名や♂♀が表示されているだけではなく、特徴や近似種との簡単な区別点が書かれていて、種名の同定に非常に便利な構成となっています。これは、ブリーダにとって大変ありがたいものです。
解説は1,414種すべてにわたり、とくに著者が直接標本を調べた1,348種については、文章による詳しい形態記載があり、その他にも生態的な知見やその種にまつわる興味深い逸話や考察、歴史、ギネス記録などにも触れられています。カラープレートの図版編で終わらないところがこの本の凄いところ。
実は、この本は2010年の12月に発刊された新版で、今回で2代目。我が家にあるのは旧版で1994年に発刊されたものとなります(当時の定価で28,000円)。
これはこれで素晴らしい本。世界のクワガタムシ約1,200種のうち,2/3にあたる約800種(含む日本産)をカラーで図示した世界で初めての大図鑑でした(1994年6月に発行)。ギネス級の超特大個体から特小個体、多くの地域変異や型を約5,000頭の標本で紹介していました。この1冊で世界のクワガタムシがわかります。ヨーロッパやアメリカなどの各博物館所蔵の多くのタイプ標本類もカラーで図示されています。総ページ数は、340頁とのことで新版より140頁分、薄くなりますがそれでも厚さが4センチもあります(笑)
初代の「世界のクワガタムシ大図鑑」は、もちろん我が家の宝物。内容はもちろんですが、この本がカブトギネスで優勝した”鎧の騎士”の賞品だったからです。新版は、いつかは手に入れたいですが、やはり5万円近い本となると躊躇してしまいます(笑)。でも、クワ馬鹿があの世に持っていくにはうってつけの本ですな。
数年後を目処に次は日本のクワガタムシ大図鑑を予定されているとの噂もあり、これはこれで楽しみだな。
おすすめ度:★★★★★ → 文句なしに5つ★でしょう。
Amazonでは、旧版を古本で購入できます。新版は少部数限定発行のため、書店を通じての販売はしておらず、むし社の通販サイトでの購入となります。